格闘家の素顔>プロレスの厳しさを藤波辰巳（辰爾）の試合から学んだ！

「カーン！」とゴングが鳴りました。
シーンと静まりかえった会場全体に響き渡りました。
とうとう生まれて初めて会場で観戦するプロレスの試合がはじまりました。
バイト中なので、お客さんのほうを見て警備や整理をしないといけません。
しかし、どうしてもリングに視線がいってしまいます。

前座から若手中心の試合がすすんでいきました。
ライトに照らされたリング上は、テレビで見るよりもまぶしくて、
迫力がありました。

そんな試合のなかのひとつに
「マグワイヤブラザーズ対藤波辰巳（あと一人は忘れました）」
のタッグマッチがありました。

藤波辰巳が、まだデビューして間もないときでした。
まだ、カラダの線は細かったのですが筋肉質で、他のレスラー
より一際目立っていました。

一方、マグワイヤブラザーズは、双子のレスラーで、それぞれ
３００キロを超える体重でした。
しかも、そんなオデブちゃんなのに、ホンダのモンキーという
小さなバイクに乗って登場するのが、人気でした。
余談ですが、ホンダのモンキーって、今でもあるみたいですね。

試合の内容は詳しくは忘れましたが、藤波辰巳が、マグワイヤ
ブラザーズのひとりに上から乗られて動けなくなりました。
試合は負けてしまいました。

若手から抱きかかえられ、奥の控え室のところまで運ばれて、
横に寝かされました。
まわりのレスラー（山本小鉄さん？）からカラダをゆすられ、
水をかけられてやっと意識を戻しましたが、「ゲーゲー！」言って
とても苦しそうでした。

「表舞台の派手さ」と「現実の厳しさ」とのギャップを垣間見た
思いでした。
レスラーって体を張った仕事なんだなーと。
とても、私にはできそうにない！
というか絶対に無理！

物事は表面ばかり見るのではなく、裏もちゃんと見ないといけない。
一方だけに片寄った見方をするのではなく、バランスよく物事を見る
ことを学びました。

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